■初心者でも最低制限価格で落札した例
ある日の午後2時。ユーザーさんから電話が掛かりました。
それは最低制限価格算出ソフト「プライス」を購入していただいたTさんでした。
電話を受けたのはサポート担当のKです。
Tさん:「市の建設工事の入札参加ができるようになったのですが、
高い積算ソフトは買えないのでとりあえずお宅のソフトを購入してみました。
今、そのソフトで入札物件の最低制限価格を計算したところ、
1,000円差で2通りの最低制限価格がシミュレートされました。
このような場合、どちらを採用したら良いのでしょうか?」
弊社K:「お問い合わせありがとうございます。
それではTさんと同じ内容で私もシミュレート致しますので
具体的な入札情報をお聞かせ願えますか?」
Tさんから聞いた入札物件の詳細は以下でした。
予定価格 :8,402,000円
工事区分 :道路改良工事 (共通仮設の積上げはなし、施工場所等の補正条件もなし)
最低制限価格の計算式:
直接工事費×95% + 共通仮設費×90% +現場管理費×60% +一般管理費×30%
1,000円未満は切り上げて最低制限価格とする
Tさんがおこなった同じ設定で2通りのシミュレーションしてみると、
@予定価格からの逆算。
逆算する場合の丸め設定を共通仮設費と現場管理費を1円に設定。
工事価格は千円に設定。最低制限価格は、千円未満の端数を切り上げ。
これにより得た最低制限価格は6,705,000円。
Aこれも予定価格からの逆算だが、@との違いは丸め設定を共通仮設費、現場管理費、
工事価格を千円に設定。
最低制限価格は、千円未満の端数を切り上げ。
これにより得た最低制限価格は6,706,000円。
@とAの計算結果の差は1,000円。これがまさにTさんの質問の内容でした。
弊社K:「Tさん、発注者さんが間接費の端数処理をどのように設定しているかで
最低制限価格が変わっていますので、判断が難しいと思います。
お役に立つかどうかわかりませんが、国土交通省土木工事積算基準には、
『共通仮設費、現場管理費の率計算の金額は1,000円単位とし、 1,000円未満は切捨てとする。』
と記載されています。
この方法で設定すると共通仮設費や現場管理は千円単位で千円未満は切り捨てとなりますので
Aのシミュレートが該当しますが、
入札金額の最終判断はTさん自身で決めていただきたいと思います。」
Tさん:「わかりました。いろいろ親切にありがとうございました。
他の者とも相談して入札金額を決めたいと思います。」
数日後、Tさんから「くじで落札できました」と明るい声で電話がありました。
Tさんから聞いた事後公表の結果は次のようなものでした。
予定価格 : 8,402,000円
最低制限価格: 6,706,000円
順位1 位 : 6,705,000円(最低制限価格未満のため失格)
落札 : 6,706,000円
(Tさんの会社を含め同額が2社。くじ引きでTさんの会社が落札)
競争の激しさと落札には運も必要だったという結果でした。
この入札物件は、発注側の計算設定が土木工事積算基準にのっとって設定してあったようです。
今回は運よくTさんの会社が落札することができましたが、
発注者によっては間接費を1円単位の設定で計算している所もあるようです。
いづれにしても間接費の丸め設定は非常に大事だということがこのケースを通じて実証された次第です。
また今回のケースでは、最低制限価格に1,000円未満の端数がある場合は「切り上げ」となっていましたが、
自治体によっては1,000円未満を「切り捨て」の所もあります。
また最低制限価格を1円単位で設定している自治体もあります。
これらに対応できるよう弊社、最低制限価格算出「プライス」は、
丸め設定(一円、十円、百円、千円、万円)や丸め方法(切り捨て、四捨五入、切り上げ)を
自由に組み合わせて使用できるようになっておりますのでご安心ください。